Mode Messager

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Viktor&Rolf 世界で唯一無二のインスタレーション

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真っ白なピカソな世界

   銀座にあるDover Street Marketの一階のイベントスペースで、アムステルダムが生んだ天才デュオ、VIKTOR & ROLFが手掛けた、16年春夏オートクチュールコレクションを先日見にいきました。

   7月7日までやっているのこのインスタレーションは、決して皆様が想像するような、広いスペースでゆったり観る展覧会ではありません。しかし、窓越しからみても存在感のある、彫刻のような作品は、銀座にいるなら必ず足を運ぶべき。世界中でここでしか見れないのだから尚更だと思いました。

   コレクション名「パフォーマンス・オブ・スカルプチャーズ」の通り、芸術家パブロ・ピカソをイメージしたことは、並べられた作品を見れば一目瞭然でした!

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   トーテムポールの様な作品はもはや洋服ではなく、布で作った彫刻以外何者でもありませんでした。

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白い空間に白い作品の中にいる象の彫刻も、このインスタレーションの世界観には欠かせない存在でした。ピカソキュービズムアブストラクトの後ろにズシっとした佇まいの白い象がやけにリアルで、そのギャップに少し恐怖を感じました。白はピュア、雲、夢などポジティブなイメージがある反面、私はどうしても死も連想してしまいます。少し言葉が強すぎかもしれませんが、終わりのない、果てしない空間というのでしょうか?だからかもしれません。このインスタレーションがとても力強く感じるのです。

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洋服であり、彫刻でもあり、さらにこの空間の作り方によって、生と死をも想像させるこのインスタレーションは、まさしく唯一無二だと感じました。